つなぎとめられた何かがあったね
錆びた手でそれをにぎった


そして忘れた
つもりでいた
なんて愚かでにんげんらしい


すがりついた何かはもう
ぼくのことなんて見てないし
とっくにどこかへ去った


こんなにも小さいぼくのこころ
錆びてたってまだ生きてるね


頭をなでて言う
先生だってきれいな心臓をもっていない


いつだって雨は降るけれど
ぼくは必ずぬれてしまうけれど


弱いけれど
それがぼくだ